栃木県芳賀郡芳賀町稲毛田の、開運犬切不動尊の宗真寺(そうしんじ)の紹介です。
開運犬切不動尊の宗真寺(そうしんじ)
芳賀郡芳賀町の中心市街地から県道61号にて北進して、数キロメートルの稲毛田地区に立地します。
由緒
開運犬切不動尊は、西暦807年(大同2年)空海作と言い伝えられ、県内はもちろん国内有数の不動尊とされています。
北関東三十六不動尊霊場第二十番札所となっております。
開運犬切不動の民話
不動明王にお供えする食べ物が、毎日無くなっています。毎日食べられてしまうことにすっかり腹を立てた住職は、小僧を呼んで「しばらく黙って様子を見ていたが、いつになっても止めぬとは、あきれたやつじゃ、盗人たけだけしいとはお前の事じゃ」と叱りつけました。
小僧は「和尚様それはあんまりです、お不動様にお供えしたものを、盗んで食べるなんてどうして出来ますでしょうか、お不動様が食べたのでしょう」しかし住職は、「毎日食べ物を不動明王にお供えするのもお前の勤め、第一お前の他に誰が、お堂の中に入れるか、ましてや不動明王に罪をなするとは、罰当たりじゃ」と怒鳴りました。
小僧は、大変困り果て、お不動様におすがりして、身の証をするしかないと考え、「二十一日の汁断ちを致しますから、どうかお供え物を食べた者を教えてください」と願をかけました。
それからの後、毎日お堂に参り、一心不乱に不動経を念じましたが、お供え物は無くなってしまいます。
21日目の朝、いつもより長くお祈りを続けました。
朝の勤めをはたし、今日もまた叱られるのかとお堂から離れた時突然、「ギャーッ」という不気味な悲鳴が聞こえました。
思わず駆け寄って覗き込むと、不動明王の手にした剣から鮮血がしたたり落ちその前には、子牛ほどの大きさの白猛犬が倒れていました。
小僧はあまりの恐ろしさに、その場にひれ伏して震えておりました。
何事かと驚いて駆けつけて来た住職もその光景を見て身のすくむ思いでした。
盗人はこの犬だったのかと頭を下げましたした。
それ以来、世間の人々は、「開運犬切不動尊」と呼ぶようになりました。
山門と石碑
境内
先の東日本大震災の罹災の爪痕の残る境内、鐘楼だったと思われる建造物が、屋根だけが残っています。
開運犬切不動尊
観音堂
本堂
シダレザクラ
宗真寺データ
所在地 | 栃木県芳賀郡芳賀町稲毛田1400 |
電話 | 028-677-2414 |
称号 | 宗真寺 |
宗派 | 真言宗 |
駐車場 | あり |