アクスルブーツ保護のノウハウ
200系ハイエース4WDのメンテナンスのノウハウを紹介します、アクスルブーツは、理想の車高で長持ちさせましょう。
ローダウン時の強化ブーツなどは山数を少なすして、ラバーの接触面を少なくする手法が取られておりますが、ラバー自体の強度を上げているのは、極稀です。
今回紹介する長持ち保護のノウハウは、ノーマルブーツについて述べております。
ハイエースのサスペンション(バネ構造)
ハーエースの車高調整は、フロントサスペンションのバネ構造は、トーショーンバースプリングとなっております、ねじれ棒式のバネですね。
トーションバースプリングを、ねじることにより、バネのテンションが、増減して車高が上下する構造になっています。
4WD特有のブーツ
2DWと違い、フロントのドライブシャフトが装着されいますから下げ過ぎまたは、上げ過ぎるとアクスルブーツに負担がかかり、亀裂が入ってしまい、グリースが染み出て、潤滑性能が低下して、ユニバーサルジョイントが、摩耗してステアリングを操舵するたびに、カラカラ音が出てしまい、みっともなくて乗れませんね、第一車検に合格しません。
理想のセッティング
理想のドライブシャフトの、設定はほぼ水平ですね、メーカー標準の設定では、タイヤから見てデフ側(エンジン側)が上方向です、すなわち車高としては、上がり気味です、荷物を積むことと、乗車定員を考慮しての設定ですね。
普段から、積み荷の増減が、少なく乗車定員もほぼ変わらないのであれば、水平の設定が、ブーツに負担が掛かりづらくなります。
危険な自己作業
このブーツの交換作業は、自己作業は避けるべきです、2柱リフトやエアーインパクト等の道工具が、有ったほうが、作業は楽に進みますから、整備工場に依頼することを、お勧めします。
強化剤不要、長持の秘訣
この設定で、120000Km走行しましたが、ラバー強化剤等は一切使用してませんが、未だにブーツ切れしていませんから、是非参考にして下さいませ、ではトションバーアンカーの、場所と緩め方を、説明します。
必須水平場所で計測
必ず、水平と思われる場所で、計測しましょう、斜めの場所ですと、荷重が均等にかかりませんので正しい寸法は出ません。
現在使用中のタイヤは、215/60R17で、地上からフェンダーアーチ下までの高さは約765mmです、メーカー設定ですとこのタイヤでの換算では、約780mmぐらいと推測してます。
現在使用中のタイヤは、215/60R17で、地上からフェンダーアーチ下までの高さは約765mmです、メーカー設定ですとこのタイヤでの換算では、約780mmぐらいと推測してます。
通常乗車人員で設定
この高さは、運転席側です、助手席側は、これより-2mmにしてあります、一人乗車時が多いので、自分の体重を考慮しての設定です。
車検時にシャーシーブラックを塗られてしまった黄色いダンパービルシュタインの奥に見えるのがドライブシャフトです、斜めに撮影してしまいまして、ドライブシャフトが、水平に見えませんが、ご容赦を実際は水平です。
通常工具は困難
アンカーのボルトナットは、左右のフロントドア後方の腹下に有ります。
Wナットの厚みが9mmしかありません、工業用などより薄いので、通常のメガネレンチ(厚み12mm)などでは、内側のナットが、外側のナットとラップしてしまい、役に立ちません。
薄型のスパナを、用意するか、削るかです、僕の使用しているスパナは、8mmですので使えます、頂きものですがね。
(レンチサイズは22)
重要な事前計測
アンカーナットを緩める前に、必ずフェンダーアーチまでの、高さを計測してから、作業にかかりましょう。
最初の工夫と安全対策を要す
第一回目は中々緩みませんから、延長のパイプなどで、トルクアップしないと困難です、車高を下げる方向でしたら、ジャッキなしで構いませんが、やせ形体形でないと、出づらくなりますから注意が必要です、ジャッキアップする場合は、必ずリジットラックを使用してください。
重要ポイント
最も注意する点は、内側のナットを、しっかりスパナで押さえないで、外側のナットを緩めるとロックしたまま廻ってしまい、ボルトのねじ山を、舐めてしまし、完全ロック状態になり、前にも後ろにも動かなくなります、そうなってしまったらアンカーボルトを切断して、新品に交換しなくては、成らなくなります。
大事な手順
車高調整
ダブルナットの外側が緩んだら、下げ方向なら、内側のナットを緩め方向に回せば、どのどん落ちて行きます、一気に落とすと、上げるのが落とすより、腕力が必要になりますので、少しづつ緩めて、接地(1G)して計測します。
試走しながらの調整
理想と思う車高の少し手前の高さになったら、数百メートル試運転走行してください、その後に計測すると下げ方向は、より下がってしまいます、逆に上げ方向の作業をすると、試運転走行後、更に上がってしまいますから、一気に上げ下げは、厳禁です。
確認作業
作業終了後は、ロック用のナット(外側)を、しっかりと締めましょう、原則トーションバースプリングにテンションが掛かっていれば、アンカーナットは、緩まないのですが、あまりにも車高を下げてしまい、車重が1Gより下がると、バネが遊んで、緩みますから、此処はしっかりと締めてください。
あとがき
因みに、かなり以前ですが、N社のキャ○○○は、シングルナットでしたから、一個なくしても、即座に脱落とは成らないと思いますがね。
トーションバースプリングがバウンドした時に極端に遊ば無ければ別ですがね。
バネ乗数について
余談ですが、トーシャンバースプリングは、持って生まれた、バネ乗数ですので、テンションを上げても、下げてもバネ乗数は変わらないと言うのが、識者の見解です、僕は、ハイテンションになると、乗数が上がると勘違いしてました、未だに理解に苦しんでますがね。
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