栃木県鹿沼市下粕尾の、鹿沼市指定文化財録事尊の常楽寺の紹介です。
録事尊(ろくじそん)の常楽寺
鹿沼市の県道15号沿い(旧粟野町)の市街地を抜け数キロメートルの県道沿いに立地します。
由緒
西暦1190年(建久1年)に、後鳥羽上皇の病気を治癒させた功績により「録事法眼」の名を賜り、没した名医、中野智玄(ちげん)を祭った寺院と伝えられています。
(「中野智元」と記する説もあります)
雷神が病を治療してもらうために智元のところへ訪れたという伝承から、雷様も灸をすえて病気を治したと伝えられ、雷除けの寺院としても知られています。地元では、録事様と呼ぶそうです。
この粕尾地区では、智玄とその妻・娘をそれぞれ仏像に祀り、一体ごとに各家を廻す「録事尊の村廻り」(鹿沼市指定無形民俗文化財)が受け継がれています。
智玄和尚は下野の国粕尾のお寺の住職と共に名医と言われる医師でもありました。
ある夏の日、雷雨に見舞われ、雷の音から雷様の病に気が付きました。
その夜、雷様が和尚を訪ね、お灸をすえてもらうと病がすっかり良くなりました。そして、雷様と2つの約束をします。1つは「粕尾に雷を落とさないこと」、2つ目は「洪水を起こす粕尾川の流れを山側に移すこと」。
これに対して、雷様は、お寺から雷除けの御札を配ればその家には雷を落とさない。
川の流れを変えて欲しい場所に“サイカチの木”を植えればそこに流れを変える約束をして天に帰っていきました。
その後、粕尾では、洪水の被害も雷の被害もなくなりました。日本昔話より一部抜粋
録事尊
石碑と参道
本堂
鐘楼
常楽寺データ
所在地 | 栃木県鹿沼市 下粕尾949 |
電話 | 0289-83-0971 |
称号 | 常楽寺 録事尊 |
宗派 | 真言宗 豊山派 |
駐車場 | あり |