本日は親類の法事で栃木県益子町の明林寺で法事が有り行って来ました。
明林寺
先代の和尚様は他界されご子息が住職になられました流石親子ですね先代面影が有りますね。
今から二十数年前に先代の時代に、建立された立派な四つ足門建立当時の価格で推定価格3000万円と言うお話でした。
立派な四つ足門です、四本の欅の柱のサイズが違います、色々な考え方が有るそうで、四本柱を同じサイズにしないそうです。
五重塔の最上層の垂木等に見られる完璧を求めない等の考え方だそうです。
煌びやかな本堂では有りませんが、わびさびを感ずる本堂で、厳かに法要をしました。
境内に立派な薬師堂が有ります、本堂より威厳を感じます。
我が家
そして、我が家の四つ足門です、僕の実父が20年前に建立しました。
実父は、今は引退しましたが、往年は宮大工一筋の人生でした、資金はそれほど有りませんでしたが、人生の集大成をしたいと言う思いで施工しました。
彫り物等の加工の一切をすべて実父が仕上げました(屋根の銅板葺きは別途)
コンクリートモルタル仕上げの階段もセルフ施工です。
破風に着いた飾りは欅の一体ものでこれも、実父が手彫りで削りり上げたものです。(明林寺の門の飾りより大きい、一対で時価相場30万円と実父は言う)
因みに、我が家の四つ足門の総工費は、当時の価格で120万円でした。(材料費と建築板金屋根銅板)
実父が言うには、神社仏閣の施工費は、一桁違うのは当たり前だと言っています。材料のを厳選するのは当たり前です、年間に使用場所に合った材料が一つだけしか無かった等の話をしてます。(話に裏が見え隠れしてそうですがね)
我が家も実父の施工です、下屋の一部ですが、神社仏閣などに見られる、二重垂木(二階部分)です、施工中に手伝いましたが、内部構図が良くわかりました、それ以来、神社仏閣の構造物を見る視点が変わりました。
最近の現代風建築物は、高気密高断熱等を強調しておりますが、幾年もの実績がある和風建築を、否定するかのご意見はいかがものか、夏は風通しを考慮した間取り設計で、エアコンは設置してありますが、真夏の二三日しか使用しませんし、先の東日本大震災でも近所の住宅で被害が有りましたが、我が家は被害らしい被害は、皆無でした。
コメント
非常に共感しましたので、ちょっと…。(笑)
私は薪を日々割る習慣がありますが、神社仏閣に好んで欅が使われる理由が分かってきた気がします…。
欅もどれでも良いわけではなく、育った環境が防風林目的などで、絶えず風などで大きな横の力が加えられた欅こそ、しっかりとした堅い欅になるようです。
そのような欅は特長として「赤い芯」が形成され、知り合いの木工作家さんの話だと、建築に欅を使う場合、その赤い芯のみが使用されると聞いたことがあります。
実際、わたしも今までたくさんの欅の薪を作りましたが、しっかりした赤い芯の欅は、ちょっとやそっとじゃ斧で割れるものではありません!(笑)
物凄く堅くて強度が高いです!
古来からある和風建築についても同感です!
現在は壁で強度を強くし、基礎と建物をしっかり固定しようとしていますが…。
古来からある和風建築は石の上に柱を立て、重い屋根を載せただけの構造。
これは現在で云う「免震構造」だと思うんです…。
地震でも、地面だけが勝手に動いて、建物自体はその場からあまり動かない…。
温故知新という言葉がありますが、私は先人の方たちは凄い知恵を残されているとおもいますので、そんな大切な知恵を学ぶべきだと思います!
ありがとうございます。内容の薄い記事を書いてこれほどの、お褒めの言葉や、共感の言葉を頂き、大変嬉しく思います。
我が家の門の欅材は、多少腐が入っている箇所があります(処理はしましたが)から、安価で購入できました。一級品をそろえると、青空天井に成ってしまいますから、妥協した結果の材料選びだったようです。
欅は堅いので、刃物が痛むと嘆いておりましたが、削ること自体は、欅のほうが他の柔らかい材料より、加工しやすいと言ってました。
和風建築は、年々減って行く方向でしょうが、先人の知恵を後世に残して貰いたいですね。
旧家の解体工事などでは、潰そうとしても中々潰せない等の話を良く聞かされました。
また台風などで、建物全体がずれても潰れることは無く、引き舞してまた元の基礎石の上に乗せれば復旧出来る等の話もありました。